いまから夜遊び

心斎橋へゆくの


ホテルは広くて綺麗でおしゃれだよ〓〓

京都

京都駅停車ちぅ

今日からおおさかなので
気になるものをここにはりつけてゆきまふ

掌から

ひとつだけ
あげよう

ぴんくいろの
欠片
尖らせた舌で

全部
なくなるまで
優しく舐めてね

そうしている間
あたしたちは
穏やかに
音のない世界に
七色にひかる
音楽を聴けばいい

ぴんくいろの
とげとげ
転がして
笑う

言葉はいらなかった
全部
わかる
全部
伝わる
なのにそれを
言葉にして
伝えなきゃいけないような
気持ちになるんだ
そのことから
逃げているように感じてしまうんだ

だけど本当は
声なんて必要じゃなかった

あたしたちが欲しいのは
からだと心で
あたしたちに必要なのは
相手を必要とする
自分自身だった

金平糖が溶けてしまう前に
捕まえた
いまの
その感じを
掌に受け止めて
甘い余韻に
しばらくひたりましょう

あたしには足りない

愛じゃなくて
自分というものが
足りなかった

ただそれだけのことが
あたしの心を粉のように磨り潰した

探すものではなく
見つけにいくものでもないのに
探り続けて
ポケットのなかの
コインがなくなっていくのに
気付かない

ちいさな水溜まりが
越えられないの

分かっているのに
怖いんだよ

あたしもう
これからずっと
このままかな
ねぇ？

パンじゃなくて
ミルクが欲しいの。

あたしは足りない
傾いたまま
歩いていく

もう片方は
探さない

揺らいで斜めの
歪んだ景色でも
あたしがみた
そのもの
そのままの世界
まるごとの宇宙
突き抜ける視界
飛び出して
拡がって
そしていつか
その場所で
会いましょう

いつか


会いたかったょ

夜桜散歩会〓後書き

明るい世界では
見えない

だからあたしたちは
夜に繰り出す

岸辺に浮かべたボートを
冷たくなったつま先で
蹴りました。

もう
還らない季節を
あたしたちは
繰り返し生きる

どれも同じようで
ひとつひとつチガウ。

だけど花は咲くだろう
いつでも
伸びやかに
すくすくと
後ろめたさや罪を
栄養にして
軽やかに散り逝くでしょ

辺りの賑わいの中で
まるで渦の中心から
逃げられないようだ

桜ははち切れそうに
開いて
受け入れ
すべて手離していくのに
あたしは
まだ
ここに、いる

あなたを待っていたのは

何回分待っただろう。
春なんだね。

君を思って
手のひらで受け止めた
花びらは
もう４枚

長かったのか
いま思えば
すべては一瞬で過ぎていって
あまりにも
儚い
紅茶に溶けていく角砂糖みたぃ

中目黒から

ドットコムですょ！
うひゃ
あぁ
お祭り気分急上昇！！！

人がたくさんいて
みんな笑顔。
誰も怒ってない。
誰もが満たされたゆっくりとした動作で
ゆらゆら揺れながら歩いているよ

桜の海だ
あたしたちは泳ぐ
自由に
それぞれの思うように
手を伸ばして
呼吸して

いいことも悪いことも

一年に一回
綺麗に咲かせて
リセットしてしまえるなら
いいのになぁ

少しよこしままあたし
桜の木の根元にそっと
自分の重りを埋めて
前に

前にゆくのです

ゴミ処理場のエントツ

あたしね
夕方のエントツがすきだ

すぅて背筋伸ばして
遠くを見ているからだよ

だけど
今日は足元の桜にも
そっと優しい眼差しで
立ってる

あぁきれぃだよお

ね！
水のなかまで春なんだね