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世界との違和感 [コトバのプール]

遠くをみて歩いているのね。
そうするとどんどん心のなかで
自分の身体が浮き上がって
トベる瞬間がね、ない?

アスファルトが急に、工事したてのふにゃぁとした
あの生暖かい感じに限りなく近い手ごたえのないかたまりになって
よっているわけじゃなくてさ
ただその道を歩き続けて
道路の上に一歩一歩足の裏がくっついているほうが
不思議なことのように思うんだ

毎日通っている道が
ちゃんと知っている自分のおうちや会社に
ちゃんととつながっていることが
とてもすごいことのように感じるんだ

誰も見ないような高いところで
光っている居酒屋の看板とか
ほとんど人の通らないところに建っている電柱とか
こんなところに何を建てるんだろうってくらい狭い土地とか
昼間はしまっているのに夜通りかかると開いている履物屋さんだとか
いつもの曲がり角のケーキ屋さんの2階に小さくて可愛い窓があることだとか

そういうときは
普段
気づかないでいるものたちが
どかどか自分にせまってくる
おかしいし面白い
不思議で、そしてちょっと悲しい。

世界からちょっとだけずれてしまって
はみ出しているみたい
そういうときのあたしはとてもあいまいで
だけど自由だ!
そう、怖いくらいにね。

世界と調和している自分はなんだかせせこましくて
窮屈で視野が狭いんだ
だれにも合わせない、こびることもない
あたしがあたしだけの目で自由に見たものは
この世界観はあたしだけのもの
世界との違和感が
あたしという人間らしさなのかな
どうかな

自分を開放し続けると
やがてここに入れないような気持ちになってくる
だからあたしはすこぉしづつ
ゆっくり息を吐いて
両足をしっかりコンクリートに戻すんだ
自分の身体の分だけ空気を押しのけて
前髪を風に吹かせて
全身全身
今日も戦いから帰ってきたような
どっしりと湿った疲労に包まって眠る

早く春になればいい
サクラが咲いて
あたしはすこし乾くだろう


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コメント 2

うっさ

おー、なんかステキだ。
分かる気がする、その感覚。
世界との違和感ね。うん。
俺もそっち派!!
by うっさ (2007-03-16 02:07) 

ke_co_ltd

>ううううううっさ!ぼ~の!!

うひゃぁ、お返事おくれちゃったねぇ!
ごめんねぇ[壁]-;)シクシク

なんかこの記事書いたあたりからそわそわでへんてこでさ!
なんか自分の内側にながいこと旅立ってたよ!
違和感、いつも。あたしはいつも怖がってるょ。
でもだから外に出て行くんだろうな、一人旅もそうだし。
うっさはこっち側だと思った!うひひ。
by ke_co_ltd (2007-04-24 01:01) 

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