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引力の星で。 [ひとりごと]

まるを一個、白い紙の真ん中に書いて、
そしてその内側にそれより少しだけ小さい丸をゆっくり描いて、
次々とまるを書き続けて行くみたいに
丁寧に、自分の内側へ。。。。

ずっとずっと四角い箱の中に閉じ込められて外の世界を知らないで
誰か知らない、描かれた窓からプリントアウトの青空を見ていた。
とおくまで透き通る、きれいな空で、雲なんてなくて、どこまでも遠くまで言っても青だけ。

だけど、会社からの帰り道。
つま先を見て歩いている自分がいる。
現実で、生活の中で何度、空をみるだろう。
こころのなかの自分と、食べて寝て働く自分が見ているもの
こうありたいとかではなくて、ただ心の中でぼんやり感じてる自分と
生活している自分の見ているものがあまりにも違うんだ

目を閉じて生きているのかもしれない。
周りにあるものを見ないで、ただただこころで感じて
いらないとこでぶつかって、つまずいて、大切なものを壊して、落としていきていて
しかもそれにすら気づかないまま。ただただ寂しい、寂しいって泣いてる。
泣くたびにカラカラになってく。

涙は我慢するほど、からだの中で流れてよどんでゆく。
涸れてしまった井戸の底に溜まった水の中にもうずっと浸かっていて、ても足も痺れて
こんなに冷たいのにね、なのにねここから動けないでいる。
動きたくない、もうめんどくさいんだょ、もういいよって、目を閉じて眠っているんだ。
そこは少し生ぬるい空気で、もうずっと風ひとつ吹かない、雨粒ひとつおちてこない、
薄暗い、深い深いところで、こうしてけぇはさ、ここで少しずつしんでゆくのを待っているんだょ。

あぁ、そうだ。そうだ。
ひとつだけ、夜に順繰りめぐってきてはけぇの額を照らす星がある。
きまぐれな彗星は軌道も決めずに、ふらふらと夜空を駆け抜けて
ときどき思い出したように、その井戸を覗き込む。

きらきらの粉をたくさんけぇのはるか頭上から振り落とす。
けぇはいつも、そのきらきらでふわふわしたものを待っている。
けどね、それがここまで落ちてくる前に星は流れて、けえのまえから消えてしまう。

暗い井戸のそこでひざを抱えて、けぇはこのままかな?
引力に逆らえず、重たい体を引きずって、ここにずっといるしかないのかな?

次に星がめぐってくるとき、ちょっとだけ手をのばしてみよう。
手が届かない、高いところを駆け抜ける星から、けぇが見えているのか
わからないけど、きっと掲げた両手はちょっとだけこの引力に逆らうしるし。

光を、求めて
愛を、欲しがって
もう潤わなきゃ生きていけない。









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